「知ってはいけない隠された日本の支配構造」を読んだ

新書系の本は、基本的に読んでもあまりためになることが書いていないものが多い、というのが自分個人の率直な感想だが、この本だけは、ありとあらゆる本を差し置いても、読む価値がある。

何の話かというと、日本において最高の権力機構は裁判所でも総理大臣でも憲法でもなく、米軍と結んだ日米安保条約が実行されることだ、ということ。

それは、いわゆる教科書で習ったような三権分立であるとか、裁判所が法律が適切に履行されているかの確認機関であるとか、そういったことはただただ単に、日本を近代的な国家として取り扱っていく上で用意されただけのものであり、日本の国政はまず安保条約が優先される、ということ。

例えば最高裁判所は、米軍が日本国内に存在することの合憲判断について、「高度に政治的な事項は、司法の範囲外」としている。 (参考: Politic Question.)

問題は、そういった国の仕組みの根本にあるそのように重大な影響力を持つ統治機構が、 普通に生活していく中では存在にすら気付けない今の教育・政治体系にある。

同一の日本の nation に属する人たちが、その行く末について議論するにあたって必要不可欠な知識が、下手するとほとんど周知されぬままに存在し、その中で国家が運営されていっている現状において、国家の先行きがとても怪しいと感じでしまうのは、自分だけだろうか。